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 久々リピート、鶴の友 別撰
2008年02月12日 (火) | 編集 |
2008年2月11日

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清酒に関する書籍というものは世にたくさん存在している。清酒を普段から愛飲されている方ならばそう言った書籍を手にして読まれている方も多いだろう。そういう方でも、『町の酒屋』という本はご存じだろうか。新潟で酒屋を営んでいる早福岩男氏をクローズアップした本である。早福氏はかつての地酒ブームの前から新潟酒を応援し続けた功労者の一人でもあり、コミュニティの中心としての酒屋のスタイルを確立された方とも言える。ただ、この本を知っている方はそう多くは無いと思える。私も、たまたま身近にこの本を知り、紹介されている方がいたから触れることになったのである。そうでなければ知るはずもないような本である。何故か。それは、一般の書店に流通した本では無かったためである。醸界タイムズ社から1997年に発行されたものであるが、書店には出回らない、内輪で流通した本という様子だ。マイナーな存在であることはネットで検索をかけるとよくわかる。例えば書籍関連のオンライン販売では大手といえるAmazonの場合、まったく商品として存在していない。関西圏の公立図書館にも、全国の大学図書館にも(横断検索のWeb-catにかけても)一件も蔵書がない。唯一ヒットしたのが国立国会図書館だけだった。この本を知った当初、全国の古本屋が集まった検索サイトでも全くヒットしなかったため、所有されている方にお借りして一度は読んだのである。せっかくなので所有したいとは前々から思っていたのだ。そうして先日、ふと古本屋の検索サイトでなにげに探してみたらヒットしたのである。早速注文をし、手元にやってきたわけである。再びパラパラと拝見していると、この早福氏の姿勢とそれに基づく酒屋の一つの方向性は実に一消費者にとって歓迎したいことであると感じられる。それと同時に、新潟酒を改めて味わいたくなってしまうのである。

そうして買いに走ったのが樋木酒造「鶴の友 別撰」、この蔵の本醸造酒に該当する。「鶴の友」のラインナップは他に上白(普通酒)、特撰(特別本醸造もしくは吟醸)、純米酒(先日出たdancyuの最新号でも紹介されてましたね)、上々の諸白(大吟醸)が存在する。別撰に限って、京都でも手軽に安く購入することが出来る。これは一年半ほど前にも一度購入し、頂いたことがある。

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改めて呑んで思ったことを一言で表現すると、“骨太な吟醸酒”である。2,000円と少しの価格の本醸造酒ではあるし、見ての通りのレトロなラベル、華やかさを演出しているようには見えないし、そもそも新潟酒となると水の如し淡麗辛口のベクトルにあるだろうという先入観を抱いてしまう方もいるかも知れないがところがどっこい、吟醸系の華やかさがあり、水の如しでも無い。昨今は「鶴の友」に限らず、新潟酒でも旨味のしっかりした(中には濃醇といえるような)ものも存在しているもので、私の呑んだ中では「鶴齢」なんかは正に濃醇系だ。従来の新潟を代表する銘柄でも、近年の世間一般的な嗜好の動向からか、ある程度旨味を出すようにシフトしている傾向があるようにも思える。また話は変わるが、少し前に「越乃寒梅」を普通酒→本醸造→純米と垂直的に呑み進んだことがあり、進むにしたがって順々に旨味が濃くなっていった(当然と言われればそれまでだが、頭で考えるのと体験するのでは納得の度合いが違う)のが印象的だった。

さて、この手の華やかさは行き過ぎるとくどく感じてしまい、杯は進まなくなってしまうもので、最近は山形酒にそういうイメージを抱いていたりするが、これはその手前までで止まっていて、個人的にはむしろ好印象に感じられる。そして、清酒の五味の中でこの酒で一番感じるのが甘味なのである。他の要素もあるのだが特に甘味なのである。そして後口はシルクのようにさらりとしているのでいくらでも呑み続けてられる。燗にしても華やかさといった風味の構成は崩れずに、単純に味がふくらんでくれる。燗冷ましに至ると、実にさらりとした米のシロップを頂いているような感覚だ。

今回の感想を振り返ると、やはり新潟酒の現状は「淡麗辛口(で個性がない)」の一言で片づけるのは早計だろうと改めて考えてしまう。
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