日々の晩酌を中心に、時々我が家の虎猫兄弟なブログ。
 スポンサーサイト
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


 鯉川 純米吟醸 鉄人うすにごり酒
2008年05月13日 (火) | 編集 |
2008年5月11~12日

かれこれ云年前、清酒に興味を抱きあれこれと呑みだした頃、故上原浩氏の『純米酒を極める』(光文社新書、2002年)に感化され、そこで紹介されている酒蔵の清酒を求めていたものだ。今ではアル添酒の魅力を認識し、「アル添した酒は日本酒ではない。普通酒はもちろん、比較的少量のアルコールを添加した吟醸酒も本醸造酒も、あくまで清酒である」(同書、38ページ)という主張には全く持って反抗している。その姿勢を表す一環として、私は記事として記す文章の上では、基本的に「日本酒」という単語は用いていない。純米でもアル添でも区別せず、全て「清酒」で通すことにしている。しかし、氏の著作自体は耳を傾けるべき話も多い。技術が伴わずに純米の造りに走る事に対して釘を刺している点は、とにかく純米であることだけを手放しで尊ぶ事の愚かしさを示していよう。決して無闇にアル添を誹謗中傷しているわけではないのも重要な点である。

そのような話はともかく、氏の推奨する(もしくは指導した)蔵の醸す酒に好感を持っているのは今も昔も変わらない。リピートした場合でも大きく酒質がぶれないような安心感、安定感がある。とりわけ、氏が旨とする、きっちりと糖を切った発酵で、火入れして熟成を経た純米酒を燗にして頂くのは堪らない。そういうことで、氏のお膝元であった鳥取の「鷹勇」が頂きたい、特に山廃純米酒が呑みたいという衝動に駆られ、ちょうど近くを通りかかったので守口のバッタさんのお店に赴くものの、バッタさんは不在中でちょうど山廃純米酒も売り切れ中だった。そうなると、どうも「鷹勇」自体を購入するモチベーションが失せてしまい、どうしたものかと思ってふと目についたのが山形の「鯉川」、これも数年前に百貨店の試飲ブースに来ていた際に色々と利かせてもらい、「亀治好日」を購入して晩酌で楽しんだ以来ご無沙汰していた。ちょうど濁り系が手元に無かったこともあり、「純米吟醸 鉄人うすにごり」を購入していた。

鯉川酒造といえば、言わずと知れた「亀の尾」の復活に尽力された蔵である。漫画『夏子の酒』を読まれた方なら、それは新潟の久須美酒造の間違いじゃないかと思われる方がいるかもしれないが、両者ともたまたま同時期に、同じ努力をし、「亀の尾」の復活栽培とそれで清酒を醸すところまで至ったとのことである。先に挙げた書では、久須美酒造の方が鯉川酒造より一年早く酒造りに至ったとある。いまでは全国の蔵で「亀の尾」を用いた清酒が造られているが、個人的には鯉川酒造の出す「亀治好日」が特に印象深い。

イメージ 1

今回の「鉄人うすにごり」は、地元の庄内地方産の五百万石のみを用いた精米歩合50%の純米吟醸となっている。手元にあるこれの仕上がりは度数16.3%、酒度+3、酸度1.7、アミノ酸度0.9となっている。銘になっている「鉄人」は、映画の実写版「鉄人28号」にちなんでいるとのことで、同映画の富樫森監督と鯉川酒造の佐藤一良蔵元が高校の同級生だった縁からという話だ。コンセプトとして、うすにごりである等の理由は何なんだろうか。。。(バッタさん、今度教えてください)

イメージ 2

さて、この「鯉川」は11日に開栓して晩酌で頂き、12日にも続けて晩酌で頂いた。というのも、開栓直後の11日の場合は、新酒ということもありどうもまだ風味が落ち着いていない感じがしてしまったので、経日で様子を見ておきたいと考えたためだ。初日の印象では、それほど突出しているわけではないとはいえ、華やか系の香りがやや鼻に付き、後口に雑味を感じてしまった。最近、山形の酒に関しては華やか系の香りで人気の銘柄をいくつか呑んで苦手意識を感じてしまっており(山形酵母の特徴か?)、この「鉄人うすにごり」に関しては未確認ではあるが、鯉川酒造はほぼ山形酵母を使用しているのも確かだ。ともかく、上澄み(といっても、若干の白濁はあり)の冷やと燗、濁りを混ぜての冷やと燗(ここでの燗は半合ずつ)をそれぞれで頂いていった。これに関しては、濁りを混ぜた状態が圧倒的に良い。

イメージ 3

開栓二日目の12日、期待通りである。風味がまとまり、例えば上立ち香や濁りの旨味、ともすれば糠臭く感じてしまう要素も、一体となって調和しているという趣だ。燗映えもとても良い。濁りで旨味のステージを高めていつつ、メロン様の風味で甘味・酸味が柔らかく、実に爽やかな呑み心地である。燗であっても涼やかさも感じるものだ。真夏にも好適かと思えたりする(←それまでに呑み切ってまうだろ、オイ)
スポンサーサイト


コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。